無月経とは?その原因と放置の危険性について

毎月順調にあった生理が突然来なくなってしまうと、とても心配になってしまいますよね。医学的には定期的にあった生理が3か月以上ストップする状態を「無月経」と言います。
ここでは無月経の原因と放置する危険性について分かりやすくご説明していきます。
無月経が起きる原因とは?
無月経になってしまう原因はさまざま。特に多いのが以下の3つです。
無理なダイエット
人体の構造はとても複雑になっており、危険な状態になった場合の優先順位は生命維持が最優先されるシステムになっています。
生理は次の生命を育てるために必要なものなので、優先順位は下ですよね。生理がない方が安全だと身体が判断した場合、無月経の状態に陥ってしまいます。
また、無理なダイエットと同じような過剰な運動やスポーツも生理が止まる原因になります。
強いストレス
きちんと食べて寝ているのに無月経になる場合は、ストレスが影響していることが多いです。
その理由は、視床下部の働きが鈍くなっているから。視床下部(※)は生理の指令を最初に伝える部分ですが、強いストレスはこの視床下部の働きを鈍らせてしまいます。
その結果、生理の指令がうまく機能せず無月経とつながってしまうのです。
特に過労や心理的ショックは、ストレスの度合いも大きいので注意が必要です。
病気
無月経以外で身体的問題がなく、精神状態が安定しているのに無月経の状態が続く場合はほかの病が潜んでいる可能性があります。
よくあるのが甲状腺疾患です。ある調査では「無月経患者の58%に甲状腺機能異常認めた」との報告もあります。
また、貧血の悪化により無月経につながってしまうこともあるので注意が必要です。
放置してしまうと…
「そのうち生理が来るだろう」と無月経を放置しておくことはとても危険なことです。
なぜなら無月経は排卵のない状態だから。その状態が長期間続いてしまうと正常な状態に回復しにくくなり、いざ妊娠したいと思ったときに妊娠できなくなってしまうこともあります。
さらに更年期障害や子宮体がんのリスク、骨密度低下による将来的な骨粗しょう症につながってしまうこともあるのです。
40歳未満で閉経してしまう早発卵巣不全(早発閉経)の恐れもあるので、2ヶ月以上生理がこない場合は、原因の特定も含めて婦人科で相談しましょう。