良性の子宮筋腫が悪性に変化する可能性はある?

筋腫の悪性化

腫瘍には良性と悪性の2つがあります。子宮筋腫は、筋肉の一部分が女性ホルモンの影響を受けて、こぶのように大きくなっていく良性の腫瘍です。

腫瘍という言葉自体に「悪いもの」というイメージを持つことも多いですが、良性の腫瘍は、もし治療をせずに放っておいたとしても大きくなっていくだけで、転移することもなくそれ自体が生命に危険を及ぼすようなことはありません。

しかし、悪性の腫瘍はどんどん大きくなり、転移したり、周辺の組織に広がって手遅れになってしまうと生命に関わることもあります。

子宮筋腫が悪性に変化することはあるのか

筋腫が悪性化することは、基本的にありません。ですが、たびたび「悪性の筋腫」という言葉が使われるのを耳にすることもあるのではないでしょうか。

これには、子宮筋腫と判別のつきにくい悪性腫瘍の存在が関わっています。この悪性腫瘍のことを「子宮肉腫」といいます。

子宮肉腫はがんの一種で、悪性の中の0.8%しかないとても珍しい病気です。子宮の筋層の中にもまれにできることがあり、不正出血や頻尿、下腹部の膨張感など、子宮筋腫と症状が似ています。

ただ、子宮肉腫は子宮筋腫よりも大きくなるスピードが速く、不正出血や痛みなどの症状もより強い傾向にあり、閉経しても小さくならないという特徴があります。

悪性の子宮肉腫ははじめから肉腫として発生していることがほとんどなので良性の子宮筋腫が肉腫に変化する可能性はほとんどありません。

しかし、極稀に肉腫に変化するという説もあるため、筋腫が絶対に悪性に変化することはないとは言いきれません。

検査の途中で良性か悪性かが判断される

子宮筋腫の検査は段階を踏んで行なわれますが、子宮肉腫はMRIの段階で疑われることが多く、かなりの確率で判別が可能になっています。

そこで子宮肉腫が疑われるケースでは、MRI診断後、腫瘍マーカーや子宮頸部の細胞診の結果と合わせて子宮肉腫である可能性を判断することになります。

ただし、変性した子宮筋腫と子宮肉腫との区別はMRIでも難しい場合もあり、子宮肉腫の確定診断は手術をしないと下すことができません。

子宮肉腫の治療

子宮肉腫が強く疑われるときには、手術が行なわれ、同時に確定診断と悪性腫瘍としての進行度がどれくらいのステージにあるかという分類をします。

子宮肉腫だった場合には、できるだけ多くの腫瘍を取り除くことができるように術式が選択されます。手術で目視できるすべての腫瘍を取り除いたとしても、再発の危険は残されています。

そのため子宮肉腫の手術後は、再発のリスクをできるだけ低下させるために、化学療法や放射線療法、ホルモン療法などの治療を続けることになります。

骨盤付近の放射線治療を受けたことがある方や、乳がんの薬物治療を受けている方は、子宮肉腫のリスクが高めになるといわれています。いずれにしても命に関わる病気ですので、早期の発見、治療がなによりも重要です。

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